医療業界は他業種と比較すると給与が高いと言われますが、実態はそうではないことも多いです。
例えば、看護師の平均年収は400万円を超えると言われていますが、当然それより高い人もいれば低い人もいます。もし、看護師として職場を選ぶ際に高給を条件に入れるのであれば、算定基準に気を付ける必要があるでしょう。算定基準とは、月にいくらその人に支払うかを決める給与の基本となる値です。給与は大まかに言うと基本給と各種手当に分かれています。国公立が運営している、私立の大学病院、医療法人や個人経営など、経営母体の違いによって、算定基準は大きく変わります。
基本給というのは、年齢や能力に応じて徐々に上がっていくものです。しかし、看護師は他の業種と比較すると基本給が上がりにくいと言われています。つまり、もともとの基本給が低いと、長年働いていても大幅なアップは望めないということです。「基本給が低い分、残業や夜勤手当が月々の給与にプラスされるから大丈夫」と考えている人は、長い目で見ると損をする可能性があるので気をつけましょう。なぜなら、基本給はさまざまな手当やボーナス、そして退職金の金額を出す基準となっています。いくら頑張って働いていても、基本給が低いということは年収に大きな影響を与えるのです。
看護師資格は一生ものの資格です。基本給が低い病院で働き続けることは、生涯年収に換算するとかなり損をしてしまう可能性があります。基本給をアップさせるためには、管理職への昇進や今より条件の良い病院への転職が良いでしょう。